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プリツカー賞受賞建築家のつくる家

こんにちは、R-STOREの浅井です。

妹島和世さんという女性建築家をご存知ですか?
プリツカー賞という「建築界のノーベル賞」とも呼ばれる賞を日本人女性としては初めて受賞した「超」がつくほど世界的にも有名な建築家の方です。
透明感ある作風が特徴で、柱はできるだけ細く、床はなるべく薄く、なるべく壁は作らずに、といった調子で、出来上がった作品はどれも驚くほど透明で、(雰囲気が)軽く、まるで地面の上に建つ建築物ではないような印象を受けます。日本では「金沢21世紀美術館」の設計をされたと言えば通りが良いかも知れませんね。

そんな妹島さん設計の住宅をR-STOREで募集しています。

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やはり、透明。
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どこまでも透明。
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透明・・・・
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バスルームにも大きな窓が。

こんなこと、書くと怒られてしまうかもしれませんが、「賃貸物件」としては正直苦戦しています。何しろ竣工から約1年、まだ空室が目立つ状態なのです。「賃貸物件」は家賃収入を目的として建てるもの。「世界の」妹島さんを設計として招聘しながら、この状態ですから、大家さんはさぞ肩すかしを喰った気分でしょう。

改めて「建築業界」と「不動産業界」の隔たりを感じざるを得ませんでした。

おそらく、この集合住宅は「新建築」をはじめとする多くの建築専門誌を賑わせた事でしょう。建築界としては、大いに話題となったに違いありません。
しかし、不動産屋の視点から見れば、まったくもって入居者のつかない不人気物件。不良在庫です。
誤解を恐れずに言えば「芸術」と「経済活動」の間にある大きな隔たりが、ここには存在します。
建築家の建てる集合住宅ほど、これが顕在化されるモノは無いと私は思っています。

この大きな隔たりを少しでも無くす事は、R-STOREの活動目標の一つでもあります。世の中にはハウスメーカーや大手のディベロッパーでは考えもつかないような素晴らしい建築を建てる建築家もいらっしゃいます。そういった方々の住宅の魅力をキチンと伝えていきたい。まだまだ建築家という職能の存在すらあまり意識されていない方もいらっしゃいます。住宅はハウスメーカーで建てるモノだ、建て売り住宅を買うモノだ。そういう方は、ぜひR-STOREを見ていただき、建築家の住宅の魅力の一端を感じて頂ければと思います。

その一方で、建築家の方には建築を「実験の場」にしないでくれ、と言いたい。妹島さんの作風は魅力的ですが、果たして、それをそのまま住宅とすることが適切なのか?アカデミックな建築界ではウケるかもしれませんが、現実の経済社会では全くウケなかったというのもまた現実なのです。
もちろん、資本主義経済下で大家さんがどの建築家に仕事を依頼し、どのような建築を建てるのかは自由です。双方納得の上だから良いじゃないか、と言うのも道理です。
でも、建築には「風景」をつくるという「公」としての役割もあります。
この住宅が、ずっと空室のままで、まるで幽霊屋敷のようになっていったとしたら、それはこの街の風景にとってプラスになっていると言えるでしょうか?建築見学者は増えるかもしれませんが、街の魅力は失われるでしょう。

幸いにもこの住宅も1年かけて8割程度は満室となったようです。しかし本来の住居という役割ではなく、オフィス用途が多いようですね。確かにここまでスケスケでは日常生活もはばかられるというものです。

建築家は人のお金で自分の作品をつくるから、こういった事態が起こるのではないかな、と思う事があります。入居者が入らずに、大家さんがいくら困っても建築家はノーリスクなのです。10年ほど前でしょうか、かの安藤忠雄氏が講演で「建築家は人のお金で好きなモノが建てられる。こんな良い商売は無い。」と言っていました。そのころは何とも思わなかったのですが、多くの建築家がこんなマインドでいるとしたら、先が思いやられます。
例えば、「建築家は総工費の10%を必ず負担しなければならない」とか、そういった法令をつくれば、コスト管理や、その後の入居者管理まで真剣になり良いと思うのですがいかがでしょうか?
たくさんの反論を頂きそうですが(笑)。

R-STORE 浅井

by r-store_asai | 2012-12-26 10:41 | ハンサムな家

Papie Dore

こんにちは、R-STOREの浅井です。
昨日は会社のスタッフと忘年会でした。
まだ2週間ほどあるので、少し早い忘年会です。

会場は青山学院大のすぐ裏のレトロなマンションにあるPapie Dore という店。
私はインテリアショップのIDEEというところで過去に働いていたことがあるんですが、実はこのお店、当時の先輩であった山口さんのお店。山口さんは青山にあったIDEEの店舗で販売をしていましたが、自らの希望で飲食部門に異動。その後、独立して、こちらの店が2店舗目のお店です。

20席くらいの小さなお店ですが、
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こんな素敵な家具だったり、
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こんな趣味の良い絵が飾ってあったり、とても居心地の良い店です。
ワインが充実いていて、料理ももちろん美味しい。
厨房で腕をふるっているのが、伊藤さん、ホールに笑顔をふりまいているのが清原さんで、この方もIDEEの出身です。

ワイワイと飲み食いしながら、店内を見渡すと、
Luft の溝口さんが。この方は今は変態とも言えるような哲学的なアプローチで、空間からパーツに至るまでものづくりをしていらっしゃる。
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昔から変態的だったけど、ますますその傾向が強まっている気が・・・ だいたい作っているモノがぱっと見て何だかよくわからない。とても難解だけど、とても面白いし野心的だ。


しばらくすると、今度はlimb co の福田さんが。福田さんも空間から家具まで、幅広く素敵なデザインを行っていらっしゃる。
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なかなか、こんな素敵なデザインにお目にかかれることもないです。


しばらくすると、今度はIDEEのショップマネージャーとして、IDEEの隆盛期を支えた伝説のスタッフ中村和代さんがいらっしゃった。

気づくと、自分も含め店内7名がIDEE出身者に。
しかも皆さんそれぞれご活躍されている。もちろん、ここに登場しない多くの方が独立して活躍されています。
一言で言えばみんな「しぶとい」。
自分の好きなことを苦しいときも我慢して突き詰めて、そして成功している。

IDEEは一度経営が傾いて、今では良品計画の子会社になっています。その過程で先述のような方々はIDEEを去り、だいぶ大人しくなりました。経営的には失敗したかもしれませんが、こういった素晴らしい人材を輩出した人材バンクとしては、素晴らしい企業だった・・・と改めて思った夜でした。

私とR-STOREもIDEE出身としてケチがつかないよう、頑張ろうと決意を新たにしたりしながら、今日も酔っぱらったのでした。

浅井

※溝口さん、福田さん、写真をHPより拝借しました。すいません!

by r-store_asai | 2012-12-19 11:40 | ハンサムなもの

柿の実のなる家にて。

こんにちは。R-STOREの浅井です

最近、「これは!」という素敵な家に出会いました。

皆さん、「桃栗三年柿八年」ということわざはご存知ですよね。実が成るまで桃、栗は植えてから三年、柿は八年程度かかるということ、転じて「何事も事を成すには時間がかかる」ということだそうです。

ある日訪ねた古い木造の日本家屋、見ればお庭に柿の木が。しかも鮮やかなオレンジの実がたわわに成っているではありませんか。
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しかも、柿の木を囲むように濡縁が。
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家の中は和室です。やっぱり濡縁には和室が似合う。
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この住宅、調べてみると8年どころか、築39年。良い歳したおじさんです。
しかし、新築に柿を植えたとて、実をつけるのは8年後。しばし、濡縁にたたずみ、この庭の風景をつくりあげてきた時間に想いを馳せるのでした。

日本は戦後の住宅不足から始まり、高度経済成長期を経て、多くの住宅を建設しました。それが多大な富を生み出してきたのも事実です。しかし、既に住宅は満ち足りて、現在では日本に存在する住宅の15%程度が空家という事実。また、建物の建設、解体が与える環境負荷を考えると、これからは新築だけではなく、こういった、ちょっと良いおじさん的な住宅にも目を向ける時なのかもしれません。

こういうと語弊があるかもしれませんが、私は古い家を買ったり、借りたりしようとするとき、その家が歩んできた歴史を買ったり借りたりするような感覚になります。この柿の木をここまで育てた、39年の歴史を、毎月10万5千円で借りる事ができるなら安い!なんて思ったりします。

イギリスでは築年が古い住宅ほど価値が高いと聞いた事があります。例えば新築よりも、築100年の住宅の方が高値で取引されるのです。
それは、すなわち100年という時間を取引しているのでは無いのでしょうか?

人間は時間を勝手に巻き戻したり、進めたりすることは出来ません。今日植えた柿の木に、明日実を付けることもできません。これは時間だけに許された魔法のようなものです。

そう思うと、古い住宅も素敵に見えてきませんか?


浅井

by r-store_asai | 2012-12-10 13:39 | ハンサムな家


リノベーション、デザイナーズ、改造OK,賃貸住宅のセレクトショップR-STOREのハンサム社長浅井佳が綴る、住宅やライフスタイルのこと。


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リノベーション・デザイナーズ改装自由、面白くておしゃれな賃貸不動産がいっぱいです。
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