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引き続き新国立競技場について考える

こんにちは、R-STOREの浅井です。

先週のエントリーに続き新国立競技場問題。今朝の日経新聞に関連する記事が載っていた。見出しは「開閉屋根、理想と現実」。規模縮小については、既に決着がついたような書き方で、論点は予算、しかも開閉屋根にかかる予算に移っている。前回のエントリーで触れた建築家からの意見については、「世界的建築家の槙文彦氏ら約100人が連盟で規模の縮小を文部科学省や東京都に文書で要望した。」と、ほんの数行。なかなか道のりは険しそうである。
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日経の記事 2013年11月27日朝刊


しかしながら、槙さんを担ぎださないと文句も言えない建築界というのも情けない。第一声が槙さんのJIA MAGAZINEへ寄稿だったというのも、なかなか悲惨だ。槙さんと言えば1928年の御生まれなので、数えで85歳になられる。そんな大御所が第一声を上げて、それに後から乗っかる若い建築家という構図はいかがなものか。槙さんのネームバリューを利用しようとして、誰かが槙さんを焚き付けたというような、したたかなストーリーがあったとしたら面白いなと思ったし、だとしたら一定の成功は納めたと思うが、発起人に伊東豊雄さんや、隈研吾さんという、槙さんと同等かそれ以上に有名なお二人がおられるところを見ると、そういった意図も無さそうだ。

もっと政治に対する上手なアプローチのが必要だと感じる。この種の政治的判断にボトムアップで、しかも後だしで抵抗しようとするのは無理があるし、後だしで騒ぐのは市民の心象も良くない。
誰もがわかっていることだが、意思決定の段階から建築家が関わっていくようにするしかないだろう。要するにロビー活動である。例えば今回の件に関して言えば、主催した日本スポーツ振興センターは文部科学省の外郭団体だから、文教族議員へのアプローチとか。文教族議員に対してパイプのある著名な建築家は当然いると思うし、安倍首相のロシア訪問に同行した政治力のある組織事務所もある。政治的なアプローチができないとも思えない。

一方で、コンペの審査員には、安藤忠雄さんはじめ著名な建築家や建築史家の方がいらっしゃるし、建築家仲間が審査をやっているわけだから、その方々と事前に意識共有みたいなことはできなかったのかなあ、などと思ったりもする。同じ建築家とは言えど、仲がよろしくないのだろうか?

また、さらに一方で、安藤さんと同じくプリツカー賞受賞者である妹島和世氏率いるSANAAはコンペに参加しているし、同じくプリツカー賞受賞建築家である伊東氏に至っては、コンペに参加しながら、今回の意見書の発起人にもなっているのだから訳がわからない。そして発起人に名を連ねている面々はほとんどがアトリエ系と呼ばれる個人に近い活動をされている方々。当然、ゼネコンや、組織事務所と呼ばれる設計者を数百人抱える事務所の名は無い。

要するに、建築界はすごくバラバラな印象だ。アトリエ、組織、ゼネコンなどの垣根を飛び越えて、意見を集約しなければ政治的な発言力は高まらないだろうな、と思う。理想論であるし、利益相反する部分もあり難しいとは思うが、第三者としては、それらがまとまり、少しでもロビー活動ができたりすれば、日本の都市景観も変わってくるように思う。逆に言えば、それができなければ永遠に変わらないのではないだろうか?

今回の意見書が、どのように結果に影響するのかはともかく、ヤフーのトップニュースにも取り上げられ、新聞にも大きく取り上げられ、今までに無かったような盛り上がりを見せているのも事実だ。この議論を契機に、日本を愛する建築家たちの政治参加が進み、発言力が少しでも大きくなることを期待したい。

こんなところで。

R-STORE浅井

by r-store_asai | 2013-11-27 12:00 | 建築

新国立競技場案について。


こんにちは、R-STOREの浅井です。

紅葉が美しい季節だ。そろそろ神宮外苑の絵画館へと続く道がイチョウの落葉で、黄色い絨毯のようになっているころかも、などと思いながら、ふと最近話題になった新国立競技場のことを思い出した。絵画館の先に新国立競技場はできるらしいからだ。
日本建築界の大家である槙さんが問題定義をされたことで、この問題は最近のホットトピックとなった。

槙さんの提言を読むと、継続的な人口減少に伴う税収減が見込まれる日本において、あの規模の施設を維持していくだけの体力があるのか、という部分については、確かにその通りだと納得せざるを得ないし、それだけでもこの計画を修正するには十分な理由だと思うけど、この提言は予定地の歴史的な文脈とか、風景とか、そういった視点からも当選案を批判している。
槙さんは兎に角、あの巨大さが気に入らないらしく、自分が設計した東京体育館を引き合いに出して、「自分は景観や歴史的文脈を守るために努力したが、当選案にはそれがない」というような論を展開している。
確かにパースを見るとでかいなあ、という風には思うし、夕焼けパースの紫色が強烈で、ぎょっとしてしまうのだが、細部はこれから修正されるだろうし、まあこれも将来的には外苑の風景となっていくのだろうなあ、と個人的には楽観的に考えている。
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当選案のパース。
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夕焼けが写り込んでいるパースだが、紫色になると、さらにぎょっとする(笑)


槙さんの体育館だって、あのギラギラした屋根は個人的には好きではないし、景観に配慮したと言っても、やっぱり千駄ヶ谷駅を降りるといつもぎょっとする。でも25年の年月が、ぎょっとするほどギラギラした建物を、槙さん曰く「穏やかな風景」に変えたわけで、新国立競技場だって、長い年月を経てそうなっていくのだろうと思う。

現在の国立競技場だって、素晴らしい景観をつくっているのかと考えると別にそうでもないし、神宮球場も含め、長い間都民に親しまれた場所という記憶が僕たちをセンチメンタルにさせているのであって、正直言って東京都民歴20年弱のにわか者の自分は、新しいものが建って、そこから始まる未来の方に興味があったりする。それに正直新横浜までサッカーを見に行くのは疲れる。神宮でJリーグや日本代表戦が見られた方が良い(笑)。風景も大事だがエンターテイメントも大事だ。

そもそもコンペの要項なんてとうの昔に発表されていたわけで、槙さん自身も参加を打診されていながら、断っているわけだし、建築家であれば、要項通りにやったらこれくらいのボリュームになることくらい普通にわかるはずで、何で当選案が決まった今になって文句言うの?といういのは正直理解に苦しむところでもある。海外のリファレンダムという市民投票のような制度についても紹介されているが、イマイチな案が出てきたからリファレンダムを持ち出すというのも、後だしジャンケンも良いところだ。もちろん、そういった制度が現存するのであれば、活用すべきだとは思うが、仮に昔からそういった制度があったとしたら、槙さんの様々な建築も当然リファレンダムにかけられたわけで、その結果として槙さんが今ほどの大家になられていなかったという結果もあったかもしれない。

個人的には「この種の建築は誰からも愛されるわけではない」と槙さん自身が言い切っているように(この発言自体も建築の原罪を指摘していて興味深い。槙さんの口から聞くと思わなかったが、その謙虚さが槙さんの素晴らしさだと思う)、どの案であっても好きも嫌いもあるわけだし、あの地への思い入れも人によって違うんだから、あの案を破棄するとか、コンペやり直せみたいなことじゃなくて、あの建物がつくる未来にもう少し期待して、あとはお金の部分を何とかクリアして、末永く使って行こうじゃないか、と。そう前向きに考えた方がいいんじゃないかと思う。建築好きな一個人としては、ワクワクするプロジェクトであるし、このコラムにあるように、議論の過程も含め楽しみたいなあと思う。

こんなところで。
R-STORE浅井

by r-store_asai | 2013-11-20 11:40 | 建築

ボクシングを始めた理由。

こんにちは、R-STOREの浅井です。

ボクシングをやっている。
ブランクはあったけど、足掛け3年くらいになる。
行けるときは週3回くらい。1回1時間程度。シャドーに始まり、ミット、サンドバッグ、ロープ、スパーリングをやるときもある。結構本格的だ。

体を動かしたいだけなら、他にも選択肢がある中で「どうしてボクシングなんですか?」という質問をよくいただく。
そうすると、決まってアメリカとイランの話をする。誌面を賑わせることも多いイランの核開発についてだ。アメリカはイランの核開発を辞めさせたいわけだけど、何であそこまで強気で交渉できるのかと言ったら、イランは核兵器を持たざる国で、アメリカは持つ国だからだ。表面上は対話外交と言いながら、アメリカがロシアと並び核弾頭を大量所有している国であることは明らかなわけだから、イランはそれを意識せざるを得ない。そもそも対話のスタート地点が違うわけだ。のび太はジャイアント交渉できない。なぜなら、鉄拳制裁が待っているとわかっているからだ。だからのび太はなんだかんだと文句を言いながらも結局はジャイアンに従う。アメリカの外交はジャイアン外交とも言える。武力をベースにした外交なわけだ。だから本質的にアメリカと対等に交渉できるのは、核兵器を持つ国だけということになる。(もちろん、現実はエネルギーとか資源とか色々とカードはあるからもっと複雑だが、話がそれるのでそこは考えない。)
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本論と関係ありませんが、核兵器の分布図。グレー以外が保有国。持たざる国の方が圧倒的に多いんですね。

これは何も国家間だけの話ではなく、個人対個人に置き換えても同じだと思っている。先ほどののび太とジャイアンと一緒だ。誰がマイク・タイソンに怯える事無くまともな交渉ができるというのか?もちろん本当に武力行使をしたら法の裁きが待っている。それはお互いわかっていながらも、やはり強いものには怯えるのが動物である人間の本能である。
逆に考えれば武力を自分に備えれば、立場を逆転できる。それはつまり、自分に自信を持つ事につながると思っている。決して武力行使はしない前提であったとしても、だ。

冒頭の質問に戻ろう。そんな風にアメリカの話をしながら、結論としては要するに、私は自分に自信が欲しかったんです、と。個人として、また会社の代表として社員を守る立場にある者として。そこに尽きる。そう強く望むに至ったストーリーもまたあるのだが、それはまた別の機会にして、効果はまあまあ有ると言えそうだ。

最近トライアスロンが経営者の間で流行っているようだけど、それもまた同じような理由が底流にはあるような気がする。アイアンマンになることは自分の自信に繋がるのだ。

逆に自分の体のコンディションが良くないと、自信を失ったりする。大抵落ち込むのは体が疲れているときや、風邪をひいたときなどだ。「健全な精神は健全な肉体に宿る」とはよくいったものである。

先日友人の経営者がボクシングの試合に出て勝った。大勢の社員が見守るなかでの勝利。最高に格好良い。彼はまた一つ自信を得たのではないだろうか?既に武力は要らないんじゃないか、という体つきではあるが(笑)。
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友人の経営者。まぢで格好良い。この体なら全くひるむことはなさそうだ。プライバシーのため画像を一部加工しております。

来年あたりには自分もやってみたいものだ。

こんなところで。

R-STORE浅井

by r-store_asai | 2013-11-13 11:12 | ブログ

採用。

こんにちは、R-STOREの浅井です。

継続的に採用を行っている。
2年前に自分を含めて3人だった会社は、今や総勢15人になった。今期中には20人を超えるだろう。
採用に応募してくれる方々の顔ぶれも変わってきているように感じる。
リノベーションが好き、とか建築が好き、とか。そう言った方々も相変わらず興味を持って頂いているのだが、全く畑違いの大企業から転職を考えてくださる方もいる。2年前であれば考えられないことだ。

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仕事百貨に掲載していただいた弊社の募集。


はっきり言って、上場している大企業から見ればベンチャーなんて無いものだらけ。転職を考えてくれる彼らには何が魅力的に映るのだろうか?逆に会社として彼らに何を与え、感じてもらうことができるだろうか?大企業で得られるもの以上のものを、彼らに得てもらうことができるだろうか?その責任の重さにたまにびびったりする。

とはいえ、やっぱり曲がりなりにも今までやってきた。僕はメンバーが最大限の力を発揮できるような環境をつくるのが社長での仕事だと思っているので、メンバーが働きやすい環境をできるだけ整えたいと思っていつもやっている。
例えば、弊社の場合は直行も直帰も自由。もしくは在宅でこなせる仕事であれば、在宅でも構わない。それぞれが何をしているのか、共有カレンダーでわかるようにしておいてもらえば、特に許可はいらない。メールや携帯で連絡はつくし、ノートPCを携帯してもらっているし、SMSなども使いながら、結構密に連絡をとりあっているので、全く困らない。逆にそれでいわゆる時差通勤が可能になって、満員電車で息が詰まりそうになるストレスからメンバーが解放されて、1日をフレッシュな状態で送れるのであれば、その方が良い気がする。

また、土日のどちらかをシフトで出勤するという制度もやめた。今は水曜日は休み、土日のどちらに仕事をするかは本人の裁量で決めることになっている。自分の物件に土曜日内覧の希望が多ければ土曜日を仕事にする。日曜日の午前中は必ず子供の相手をすることに決めているシングルマザーのスタッフもいる。彼女は土曜日半日、日曜日半日働いたりする。それまでは硬直的なシフトのせいで、すごくストレスがあったと思う。今ははたらきやすくなったと言ってくれる。

だから、弊社のメンバーの時間の使い方はすごく自由だと思う。極端な話、数量限定の欲しい服があったとしたときに、「週末の休みまで待っていたらなくなっちゃうかも」って心配するストレスを抱えながら仕事をするよりも、ちょっと空いた時間に店に行ってそれを手に入れて、満足した状態で仕事をして欲しいと思う。
「さぼりませんか?」って良く聞かれるが、さぼらないと思っているし、そもそもさぼるってなんなの?というのが正直なところ。何していても、結果的にパフォーマンスが上がるのであれば、それが正しいやり方だと思う。その人にフィットしたやり方だとおもう。定時に来ていないから、営業していないから、スーツを着ていないからというような理由で、それをサボると見るのは余りにも短絡的で硬直的だ。そして単純に僕はメンバーを信頼しているし、メンバーはそれに応えてくれている。本当に良いメンバーに恵まれたと思っているし、今はとても幸せだ。

もちろん、結果が出ないときは厳しい。自由には責任が伴う。それは給与というかたちで自分に跳ね返る。そのストレスが無いと言えば嘘になるだろう。

でも、この自由を使いこなせたときに得られるものはとてつもなく大きいと思っている。それが何かと言うと「まあ何があっても、どうにか生きて行けるな、自分は」という自信。会社に頼らずとも生きて行けるという自信。誰かに依存しなくても、生きて行けるという自信。メンバーには、弊社に所属した結果として、そういう自信を手にして欲しいと思うし、それを得られるような環境を僕は整えたいと思っている。東電が、パナソニックが、シャープが、グリーが、こうなることを誰が予想したのか。そのときに感じる不安はいかほどのものなのか、僕には想像がつかないけれど、弊社に加わったからには、そういった環境の激変に対しても折れない自信を身につけてもらいたい。そのためのサポートは全力でする。

とは言え不安になるときもあるだろう。だから自分はメンバーが不安を抱えたときのセーフティネットのような存在になりたいと思っている。仕事においても、人生においても、「もしものときは浅井に相談すれば大丈夫」というような。まだ未熟だけど、メンバーにとって、そんな存在になることが僕の目標だったりする。

昨日居酒屋で、メンバーの旦那(社外の人)とこんな話で盛り上がり、それを思い出しながら書きました。

こんなところで。

R-STORE 浅井

by r-store_asai | 2013-11-06 11:32 | ブログ


リノベーション、デザイナーズ、改造OK,賃貸住宅のセレクトショップR-STOREのハンサム社長浅井佳が綴る、住宅やライフスタイルのこと。


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リノベーション・デザイナーズ改装自由、面白くておしゃれな賃貸不動産がいっぱいです。
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